アドバンスケアプランニング≠人生会議⑤
「いざとなったら何もしなくていいです!」
この20年間随分聞いたが、何もしなくていいと言った人ほど胃ろうしたり、IVHしたり、人工呼吸器装着された印象しかない。というより、実際にそうなった件数より、そこまでの修羅場の印象がドギツイからだと思う。
アドバンスケアプランニングからは外れるかもしれないが、DNRとDNARについて調べたので、それについて少し。
DNR指示(MDSマニュアル家庭版より)
今更聞けないDNAR(シンカナースより)
お分かりいただけただろうか?読み下すのに、随分かかってしまった。高齢者の医療介護に置いては、DNARのように時限的なものが適切という印象だった。
いくら心肺蘇生はしないでください、と言っても七転八倒の苦しみを見たり、もう水分の吸収排出すら出来ないのに輸液でパンパンに浮腫む姿をみて耐えられる家族はいないと思いたい。
ならば、緩和治療をして、静かに送りたい、というのが多数と思う。とはいえ、年金やら労災補償やら、その高齢者が生きてる限り支給される現金目当てに延命や死亡診断書の死因欄にまで口を挟むバカ家族もいたりするのだが…。
東京消防庁が、救急車到着時に心肺停止状態で、生前の本人と家族、主治医からの心肺蘇生拒否の意思確認ができれば、心肺蘇生を行わない試みを今年の冬から始めるという報道があった。
もしもに備えて、主治医と話す中でDNAR指示をカルテに残してもらう方法もよいと思う。一部の訪問診療クリニックで、契約時に心肺停止状態の際にどうするかを聞き取りして書面に残し、1年ごとに意向を確認する取り組みもある。
まずは自分の担当区域の医師の取り組みから始めたいなと考えている。