オールドルーキー指導血風録⑪
さて何から書くべきか。
BGMがわりにつけてたテレビの中で、博多通りもん装備した田中みな実が、ドラムのシンバル乱打しながら、「許さなーいvs許さなーい どっちの許さなーいが勝つのかなー!!!」と絶叫しておった。
あのくらいやったら、新人は目が覚めるんかね(真顔)
まずはおさらい。
新人:アラフィフ。介護業界歴20年ちょい。介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士・介護支援専門員有資格者。ケアマネ経験なし。前職は小規模多機能型居宅介護介護職員。うちの理事長のコネ採用。
担当利用者
Aさん:80代男性 悪性脳腫瘍 余命宣告あり。
放射線治療と化学療法終了。今後悪化がみら
れた場合は緩和治療のみ。パソコン・社交
ダンスが趣味だった。現在要介護4。
認知機能低下あり、病識なし。身の回り動作
ほぼ全介助。ここ1か月で車椅子での座位保
持困難。
Bさん:Aさん妻。認知症疑いありだが、Aさんが
「治療しないのが1番いい」と言った(娘談)
のでつい最近まで治療なし。サービス利用に
対して拒否強い。
Cさん:Aさん夫婦の長女。県外在住だが、一時的に
Aさん宅に泊まり込みして介護。介護保険は
「介護費用を安くする」制度で、介護度が上が
って負担が増えるのはおかしいという考え。
当初Aさん夫婦は、小規模多機能型居宅介護を利用していたが、Cさんの「余命2年しかない父に好きなことをさせたい」という強い希望で、カルチャースクール+スポーツジムスタイルのデイサービスを利用。
しかし体力の低下したAさんはトレーニングもレク活動も出来ず。Bさんは家にこもりきり。あっちゃこっちゃした挙句、家政婦サービスと訪問介護併用、デイサービス現状維持、訪問看護追加である。
正直、これだけで要介護4の限度額ギリギリである。そこへ来て、介護保険の仕組みを理解出来ていないCさんがうるさく費用を抑えろと騒ぐので、未だにサービスが定まらない。
体力も落ちていて、デイサービスに通うのも精一杯なAさんと、認知症治療がようやく始まったBさんの2人を見なくては行けない長女の負担を考えると、最初の小規模多機能型居宅介護に戻すのが無難である。だが、新人がただただ長女の言い分だけを聞いてサービスを組むので、6月末現在、小規模多機能型居宅介護には戻っていない。
正直詰んでるのだ。だが新人は諦めない。
ただし、相変わらず利用者の話は聞かない、状態見ない、デイや訪問介護・看護の報告聞かない。ただただ長女の要求だけ聞いている。
ちなみにここまで、3人がかりで指導しているが、まったく聞かない。「私の何が悪いんですか?!」発言と、自分で相談持ちかけながら、途中から「ちっ、使えねえな」てな表情で生返事なので、誰も関わらない。
どうすんですかね。