転職消耗プランナー的日常

みんなー、消耗してるかーい?

オールドルーキー指導血風録⑤

このD夫妻と娘さんのケース、何もトラブルの原因らしいことはないのだ。「楽になりたい」は、文字通り、両親の介護を一旦休んでゆっくりしたい、だし。
どうやら新人は、人の話を耳で聞いて理解するのが苦手であること、細部に拘りすぎて、俯瞰で物事を見られないのだ。

こうなると、アプローチを変えねばならぬ。
音声でダメなら、文字でどうだ。書面に仕事の流れを書いたら、アタフタしないんじゃないか?

「そうなんです、私、教科書見て覚える方が得意で。答えが決まってるのを選ぶのが得意で、テストは外したことないんです。」

お、おう。そらまあよかったな。でも、人が相手だからさ。慌てないで、ゆっくりメモ取って整理しようよ。


しかし。
新人は、私が作った手順書はデスクに放り込んで、D娘さんの面談でメモをとるものの、雑談の中で言った「新人さんが紹介してくれたヘルパーさんは、山の手の奥様って感じで、Cさんは大阪のおばさんて感じ」を苦情と勘違いして、また一悶着。

なあ新人よ。
そんだけ色々トラブってる背景が、私にはわからんよ。なんでボスやパイセンが介入すると、娘さんとトラブらないのに、きみと話すともめるの?話をちゃんと聞けないのはさておいても、やっとデイが始まったのに、ちょいちょいサービス変えたら、そりゃ娘さんも混乱するよ。

「だって娘さんが色々聞いてくるから、わからないとこまるじゃないですか?」

そらまあね。家族からしたら、さっぱりケアマネのやろうとしてることがわからないし、コミュニケーションが成り立たないから。自分の不安と利用者さんの不安は分けないと。手順書にアセスメントと面談の注意点書いたよ?
おい、なんで慌てて手順書出してんだよ。読んですらいないのかよ。わかりにくかったなら、ちゃんと言わないと。

「あの娘さん、カリフォルニアガールですよ!言うことコロコロ変わるし!Cさんに依存してるし!」

カリフォルニアから来た娘だよ。Cさんはお付き合いが長いから、相談しやすいんだよ。それだけ自分の配慮が足りてないかもって考えるとかしないと。
……なんだ、その解せぬって顔。